わんころけっとのアメリカに暮らしてみたものの

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コロナ予防には石鹸と水での 手洗いがベスト!でもハンド・ サニタイザーでもOK!

 

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ハンドサニタイザーは使い始めると無しではいられなくなる・・

コロナ禍のため、日本でもハンドサニタイザー(手指消毒剤)は定着してきたように思いますが、2,3年前までは、特に携帯可能なサイズのジェル状のハンドサニタイザーは日本では販売されておらず、アメリカに来た日本人が手軽なお土産として買って帰る姿を良く見かけました。アメリカではコロナ禍のずっと以前からハンドサニタイザーは市民生活において定着していました。人間というのは不思議なもので、それ以前はハンドサニタイザーなしでもお構いなしに生活できていたのに、一度、使い始めると、今度は、それなしでは不安になり、ハンドサニタイザーを切らさないように購入を続けてしまいます。マーケティングの勝利ですかね。

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ハンドサニタイザーの品切れに恐怖した日々

しかし、コロナ禍により、実際的な理由により使用者は以前よりも増えています。ニューヨークでも、3月下旬のコロナ感染による都市封鎖が始まる1週間ぐらい前には、あんなに街で良く見かけたハンドサニタイザーが、瞬く間に街から一掃され、売り切れとなってしまいました。3月の時点で、我が家にもボトル1本分ぐらいの備蓄がありましたが、売り切れ期間が4月、5月となるうちに、残りわずかとなり、そろそろヤバいかも、となった頃に偶然近所の薬局で販売されているのを見つけ安堵したものです。帰宅途中、私が購入したボトル2本を手に持っているのを見かけた近隣の住人が「どこで買ったの?」と聞いてきたので、お店を教えてあげたところ、彼はすぐに電話で知人に教えて、さらに自分でも走って買いに行ってました。そのぐらい、ニューヨークに暮らす人々は、ニューヨークの地獄のようなコロナ感染状況に怯えていましたし、品切れが深刻だったんですね。今では、物資も元通りになりハンドサニタイザーも消毒ワイプもいつでも購入可能となりました。

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石鹸と水での手洗いがより有効

さて、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、コロナ感染予防には「あらゆる種類の細菌や化学物質の量を減らすため可能な限り石鹸と水で手を洗う」ことを推奨しています。また石鹸と水が利用できない場合は、「少なくとも60%のアルコールを含むハンドサニタイザー(手指消毒剤)を使用すること」も有効であるとしています。

油で汚れた手にはハンドサニタイザーは有効でない?

しかし、CDCは同時に、「ハンドサニタイザーは、手にいる微生物の数をすばやく減らすことができますが、すべての種類の細菌を排除するわけではありません。石鹸と水は特定の種類の細菌の除去においてハンドサニタイザーよりも効果的です。ハンドサニタイザーは正しく使用すると多くの種類の微生物を非常に効果的に不活性化できますが、人々はときに、十分な量のハンドサニタイザーを使用しないか、乾燥する前に拭き取ることがあります。また手が目に見えて汚れている、または脂汚れなどがある場合、ハンドサニタイザーはそれほど効果的ではありません。」としています。

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またCDCによると、「ハンドサニタイザーは病院などの医療施設でも幅広く使用され、効果も認められている」としていますが、それは「医療従事者が医療施設で従事する際、彼らの手が油汚れなどの激しい汚れのある状態でハンドサニタイザーを使用することが非常に稀だから」だとしています。そして「食べ物を処理したり、スポーツをしたり、庭仕事をしたり、キャンプや釣りに行ったりした後など、手に油汚れがついていた場合、ハンドサニタイザーはうまく機能しない可能性があります。そのような場合は、石鹸と水で手洗いすることをお勧めします。」としています。

農薬や重金属の除去にも有効でない

さらに「ハンドサニタイザーは、農薬や重金属などの有害な化学物質を手から除去しない場合があります。農薬の使用後にハンドサニタイザーのみで洗浄した場合に、体内の農薬レベルが上昇したとのリサーチ報告もあります」とのことで、農薬や化学物質に触れた場合は、ハンドサニタイザーではなく、「石鹸と水(または毒物管理センターの指示に従って)慎重に洗ってください」とのことです。

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60%以上のアルコールを含む製品を

ハンドサニタイザーを使用する場合は、少なくとも60%のアルコールを含む製品の使用を求めています。「多くの研究でアルコール濃度が60〜95%の消毒剤が、低アルコール濃度または非アルコールベースのハンドサニタイザーよりも、細菌を殺す効果が高いことがわかっている」のだそうで、それ以下のアルコール濃度の製品の場合、十分に殺菌できない、あるいは最近の活動を弱める程度の効果しかない可能性があるそうです。また、ハンドサニタイザーを使用する場合は、「片方の手のひらに適量(使用書の指示どおり)のハンドサニタイザーを出し、手が乾くまで製品を手の表面全体に塗る」ことを推奨しています。

幼児による誤飲にも注意!!

最後に米国の毒物管理センターでは、2011年から2015年にかけての5年間で、幼児によるハンドサニタイザー関連の事故や相談を85000件、受けたそうです。子供たちは、香りや鮮やかな色、または魅力的なパッケージのハンドサニタイザーを誤って飲み込んでしまう可能性が高く、幼児の手の届かない場所に保管し、大人の監督下で使用する必要がある、としています。