NY直近のカジュアルなゴルフ・コース
アメリカで最も長い歴史を誇るパブリックのゴルフ・コースであるバン・コートランド・ゴルフ・コース（Van Cortlandt Golf Course）は 、ニューヨーク市ブロンクス区にあるバン･コートランド・パークの中にあり、タイムズスクエアからだと地下鉄①番線で約40分、242丁目駅で下車し、バン・コートランド・パーク内を横切り徒歩約7分の場所にあります。18ホール、パー70、全長6,002ヤードですから、距離はかなり短いゴルフ場です。ドライビング・レンジもパッティング・グリーンもなく、コース状況も高級コースとは比べられませんが、その分、カジュアルでプレイ料金も$23~$53とフレンドリーな価格設定となっています。
料金表（2020年7月時点の料金）
18ホール：平日（午前）＄43、平日（午後）＄33、週末（午前）＄53、週末（午後）＄40
18ホール：トワイライト（平日）＄28、トワイライト（週末）＄30
シニア（62歳以上）：18ホール（曜日・時間関係なく）＄27
ジュニア（17歳以下）：18ホール（曜日・時間関係なく）＄7.75
カート（2人乗り）：＄37（＋税金）
しかし、バン･コートランドの魅力はNYからの近さと気軽さ、そして、その歴史にあります。
アメリカ最古のパブリック・ゴルフ・コース
バン・コートランド・ゴルフ・コースは、1895年（明治28年）、アメリカで最初のパブリック・コース（ニューヨーク市の所有）として、9ホールでオープンし、その4年後に18ホールへと拡大しました。かつては、ベーブ・ルース、ウィリー。メイズ、ジャッキー・ロビンソンなど、米メジャーリーグのヤンキースやメッツの選手だけでなく、対戦チームの選手たちも試合前に18ホールを周ったそうです。またクラブハウスは1902年に完成しましたが、映画監督のオリバー・ストーンが映画「ウォール・ストリート」の1場面をクラブハウスで撮影しました。さらに、黒人俳優として初めてアカデミー主演男優賞を受賞したシドニー・ポワチエも度々、プレイしたそうです。そして、1896年には、パブリックのコースとしては初めてゴルフ・トーナメントの会場となっています。当時のゴルフ・コースはプライベートがほとんどでしたが、バン・コートランドなどが開設されたことにより、1920年代には、アメリカでゴルフ・ブームが起こり、さらにいくつかのゴルフ・コースが開設されています。バン・コートランドはアメリカやニューヨーク市の財政状況や都市開発の影響を受けながらも、ニューヨーク市民に愛され続け、2007年から2014年にかけて、約5億円の予算をかけて改修工事を実施し、現在に至っています。
ちなみに、コースのあるバン・コートランド・パークは、ニューヨーク市の公園・レクリエーション部門が所有し、バン・コートランド・パーク・アライアンスの支援を得て運営されています。市内で3番目に大きな公園であるこの公園は、オランダとイギリスの植民地時代にこの地域で有名だったバン・コートランド家にちなんで名付けられました。
アメリカ最古のパブリック・コースにして、地下鉄でも通える（ただし駅からゴルフバッグを担いで歩くのは大変ですが・・・。タクシーでも＄４０程度で行ける）ゴルフ場ですので、話のネタにプレイしてみてはいかがでしょうか。
コース予約方法（参考情報）：
以下、サイトからも予約が可能です。日にち、時間帯、プレイ人数、ホール数を選択します。また同サイトはニューヨーク市のパブリック・コースが予約できるサイトですので、さらに地区（バン・コートランドの場合はブロンクス）とコース（18ホール回る場合はバン・コートランド18ホール）を選択します。（注：予約サイトのご利用は利用者の自己責任のもと行ってください。）
https://golfnyc2.ezlinksgolf.com/index.html#/search
